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山崎豊子作品を読もう

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本を多く読む人ではないのですが、それでも多少の本は読みます。

その中でも、特に山崎豊子が好きなんです。

山崎豊子の本では、主人公には信念があって不器用なりにもその信念に従って生きていくという姿に心を打たれます。一応フィクションではあるんですが、それぞれの物語にはモデルとなる人物がいて、小説なんですけど「事実は小説よりも奇なり」という感覚に陥ります。

そこで、山崎豊子女史の本の多くを読んだ僕が、山崎豊子を読んだことがない人に向けておすすめの本をランキング形式で紹介します。

山崎豊子作品おすすめランキング

4位:暖簾

暖簾(のれん)とは今風の言葉で表すとすれば「ブランド」だと思いますが、どのようにブランドを作り上げ、それを守っていくのかについて考えさせられる作品です。昔の大阪商人は昆布ひとつでもこれだけ手間暇をかけてブランディングしていたのかと思いました。

3位:沈まぬ太陽

当時のJAL内部にあったであろう傲慢さ、腐敗などの黒い部分を描いています。主人公、恩地元は労働組合の委員長を押し付けられるのですが、愚直な彼はそこで頑張ってしまい会社から目をつけられ、明らかな左遷人事で海外を転々とさせられ、ろくな仕事もさせてもらえないまま飼い殺しにされます。しかしそのような仕打ちを受けても会社は辞めず、ついに日本への帰国を果たすのですが、そこにジャンボ機墜落事故が起こり…

ジャンボ機墜落事故とは日本航空123便墜落事故のことです。この事故に関してボーイングに非があるのだろうなと僕自身は感じるのですが、当時の日航にも傲慢さや驕りなどがあり、ただの不運な事故と片付けるのはどうなんだろうなと感じました。

これの主人公にもモデルがいるのですが、読んだときはこんな不器用な生き方ができるのかと思いました。僕だったら会社を辞めちゃうかもしれません。ただ腐敗した組織を辞めても社会的には何も解決しませんど。

2位:不毛地帯

伊藤忠商事の繁栄について描かれています。繊維系の商社が、どのようにして財閥系の商社と肩を並べるまでになったのかがストーリーを通じてわかります。商社と言われるとクリーンなイメージはありませんが、やっぱり裏ではこういうことをやってきたのかなーと考えさせられます。主人公は戦時中は大本営作戦参謀で、戦後シベリアに抑留となり、帰国後伊藤忠商事会長となる瀬島龍三氏がモデルとなっています。

1位:大地の子

僕の中では一番おすすめの本です。中国残留孤児である陸一心(ルー・イーシン)の半生を描いた本です。育ての親の教育が本当に素晴らしく、値は繋がっていないのに親子の愛があり涙なしでは読めません。また主人公が優秀な技術者であり、厳しい環境で育ったにも関わらず人格も素直で、国の為に奔走するという姿に心を打たれます。僕は自らの不遇を嘆きたくなったときはこの「大地の子」を読むようにしていて、このような人間になりたいなといつも思います。

女史はこの取材を行うために、胡耀邦総書記に3回面会し、取材許可を取って当時外国人に開放されていない農村地区をまわり300人以上の戦争孤児から取材したそうです。取材をしていて涙が止まらなかったそうです。確かに敗戦で置き去りにされた子供たちには何の罪もありませんからね。

途中までしか読んでいない本

白い巨塔

これは本を読む前に平成版のドラマを見てしまったので、どうもなんか主人公のイメージとぴったしこないというか、唐沢寿明が演じていた財前五郎とはイメージが違うんですよね。本で描かれている表面的には豪快な感じの財前五郎よりもドラマ版の財前五郎の方が好きだったので途中で読むのをあきらめてしまいました。ただし浪速大学には親近感がわき好きなのですが。

華麗なる一族

これも読んだような、読んでいないような、キムタクのイメージが強すぎて。でもなんかドロドロしていて、読んでいて(見ていて?)つらかったです。もちろんこういう人間のエゴみたいなところが山崎豊子作品のテーマなのかもしれないですけど。僕はやっぱり「不毛地帯」や「大地の子」みたいなハッピーエンドの作品が好きですね。

仮装集団

これも読めていません。物語の全容も知りませんし、多分前ふりのところしか読めていないのだろうと思うのですが、何しろこの部分が長くて、途中で読むのをあきらめてしまったという(笑)。音楽の話なのであまり興味が持てずに集中できなかったのが理由かなと思います。やっぱり主人公に感情移入できないと読み切ることは難しいですね。

さいごに

全体を通して、山崎豊子作品には大阪を舞台としていることが多いので、大阪在住の僕には知っている地名などもありそこらへんも含めて感情移入しやすいのかなと感じるのですが、やっぱり目の付け所が鋭いというか、徹底した取材をして本を書いているんだなと思います。山崎豊子女史は3年前にお亡くなりになりましたが、それを知った時は大学の教室で虚無感を覚えました。もう山崎豊子作品の新作は出ないのかという寂しさですね。でも作家は死んでもなお多くの人に読まれ続ける素晴らしい職業だなと感じました。