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大企業病を抱える日本の工学部

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僕は工学部の学生なのですが、日本の大学の工学部の常識って正直変だよなーと思うことが多いです。もちろんそれには理由があるのですが、旧態依然な体制だなとよく感じます。

 

動きも遅く、価値観も固定化されており、これで今後の国際競争に勝てるのであろうかと、一学生の身でありながら少し心配になったりします。それはまさに大企業が抱える大企業病に似ているなと感じます。

 

そのように考える理由を個人的な実例を踏まえて説明していきたいと思います。

 

 

 

事なかれ主義

 

まず、工学部で生きていくには流れに身を任せて生きていくほうが楽です。

 

自分勝手にやりたいことをしようものなら、孤立することは間違え無し。

 

でも、数学と物理ができれば最強です。ヒーローになれます。

 

留学や休学をするという文化がなく、した場合一層孤立します。

 

そもそも工学部はカリキュラムがタイトなので4年で卒業できればそこそこのエリートという固定観念が存在します。院試もストレートでパスし、高校卒業後6年で院を卒業すれば、結構エリートです。また、真のエリートは飛び級などを使い大学院修了までを5年で終わらせます。

 

留年が比較的多いので、休学も留学も留年みたいな扱いになってしまうんですね。

 

なので、休学や留学は一種の「逃げ」のような扱いになります。

 

みんなが必死こいて勉強している中で、「おれ休学するわ」とか言っていたら確かに村八分です(笑)

 

 

 

権威主義

 

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日本の工学部、特に機電系と言われる学科に属する人は、基本的に文系の人がするような就活をしません。推薦制度というものがあり、大学の方に日本を代表するような大企業から求人が来るのでそれをもとに、昔あったプロ野球の逆指名ドラフトのような形で成績順などで割り振っていくだけです。

 

でもそれって、結局本人の努力とは何の関係もないんですね。重要なのはどの学科に属しているかなんです。要は肩書の方が大事になってしまっています。機械系学科や電気電子系学科は定員に対して5倍とかそれ以上の求人が来るのに対して、それ以外の学科はほとんど推薦が来ないということもあります。もちろん機電系はカリキュラムが大変なのかもしれませんが、中には落ちこぼれもいるわけで、そういう人でも就職口という果実にはありつけるわけです。逆に全く推薦のない学科でいくら優秀でトップであったって自分で就職先を見つけてこなければいけません。しかし、教授などが就活をさせてくれないというところも多いのが現状です。

 

これって大企業の平社員の方が、中小企業の経営幹部よりも待遇がいいみたいなことですよね。まぁ現実社会でも実際そうなっていることも多いのではないでしょうか。

 

縦割り主義

 

これは権威主義と似ているかもしれませんが、工学部ではほとんどの学科で自分の研究に対してプライドを持っていますので、異分野融合などが進みにくいです。ましてや文系と共同研究なんてしません。文系と一緒にされたくないという思いが強いのでしょうか。割と人工知能の分野などは、文系と理系の専攻がタッグを組んで研究を進めたりすると面白いのかなと思いますが。たしかに、理系の教授の方が圧倒的に多く大学を運営しているのは理系出身の教授です。学長や総長は理系出身という暗黙の了解が存在する大学もあるそうです。僕が通っている大学もそのようです。

 

また日本の大学は東大などの一部の大学を除き、入学時に自分の専攻を決めますが、工学部はさらに学年が上がるにつれて、学科目、コースなどさらに細分化していきます。僕も1年生の終りと2年生の途中で学科目やコースに分属されて、4年生になるときに研究室を決めました。その選択は不可逆的なもので、原則としてあとから変えることはできません。もし興味がなくなっても勉強なり研究なりを続けるしかあしません。その研究が好きで好きでたまらないという人にはいいですが、そうでない人にはつらいものです。これも大企業の文化に似ているのではないでしょうか。しかし大学では自分の選択がある程度は尊重されるというメリットがあります。

 

さいごに

 

僕がこれについてどうこう言ってもしょうがないのですが、日本の大企業が衰退していっているように、日本の大学もこのままだと衰退していくのではないでしょうか。文科省は日本の大学の文系学部に対して改革を求めており、従わない場合は潰すようなことを言っていますが、理系にも改革は必要だと思います。文系学部を無理に理系学部にするのも変ですが、理系学部ならそのままでいいというのも変な話です。

 

工学部を始めとする理系学部にも危機感が必要だと思います。確かに理系の学部は日本という国の成長のために多くの貢献をしてきましたし、多くのノーベル賞受賞者を輩出してきました。しかし、今までそれでうまくいったからと言って今後もそれが上手くいくとは限りません。でもこの旧態依然の体質を変えるには本当に優秀な人間が危機感を持って行動していくしかないと思います。問題は優秀でかつ視野の広い人が日本の大学には少ないということだと思います。