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ドイツの難民問題について考えてみた

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いま世界中で騒がれているドイツにおける難民問題。ドイツの工科大学に1年留学していた大学生なりの考えをまとめてみたいと思います。

 

ドイツの難民問題

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昨年シリアの難民が大量に欧州に押し寄せ、中でも経済的にEUの中では比較的勝ち組のドイツは政治難民をすべて受け入れるという判断を下しました。

 

その結果、昨年ドイツに流れ込んだ難民の数は100万人を超えました。

 

ちなみにドイツの総人口をご存知でしょうか。

 

8000万人程度で、1990年ごろからこの数は横ばいです。

 

単純に比較することはでいないのですが、8000万人の人口に対して、100万人の難民を受け入れるということは、1億2000万人の日本で言うと150万人が1年の間に増えるということですね。だいたい神戸市の人口がこれくらいです。何もない野原に1年でポンと神戸市ができれば、受け入れが可能なわけです。

 

まぁでもそれは厳しいですよね、アジアの発展途上国とはわけが違いますから。

 

仕事がないドイツ

 

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さらにドイツは政府と企業が一体になって「インダストリー4.0」という政策を推し進めています。

 

「インダストリー4.0」とは、製造業を高度にデジタル化した第4次産業のことで、その目玉は「スマートファクトリー」つまりコンピューター「自らが考える工場」です。これはビックデーターを駆使して、今何を作ればいいかをコンピューターが考え、常に利益性の高い製品を作っていく工場です。すべての工程は機械化され、それはインターネットにつながれています。つまり今以上に工場に人はほとんどいなくなります。

 

つまり今後ドイツ人であっても、スポーツや芸術の分野でよっぽどの能力があるか、医師や弁護士などの資格、もしくは工学や理学の博士号でも持っていない限り仕事はなくなっていきます。

 

現時点でもかなり仕事はないです。知り合いのドイツ人で語学学校の先生はドイツ語、英語の他にフランス語とスペイン語ができ、もうすぐ言語学で大学院を卒業するのですが、卒業後は高校の先生になるといっていました。その人は前々から教師になりたかったのでいいそうなのですが、周りは仕事を見つけるのに苦労しているそうです。

 

このようなドイツでも仕事がない状況で無制限に難民を受け入れているので、メルケル政権には国内から批判が相次いでいます。仕事を得るのがさらに難しくなっていくからです。

 

ケルンでの事件

 

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さらに、難民政策の見直しを求める声が高まる事件が起きました。

 

ケルン(Köln)で大晦日(Silvester)の夜に複数の女性が乱暴されるという事件が起きましたが。それの容疑者に多くの難民が含まれているというのです。

 

難民を受け入れたばかりに、このようなことになってしまったと考える人がいるのもうなずけます。

 

これによって難民受け入れに積極的で「Wir schaffen es!(我々はできる。)」と言い続けてきたメルケル政権の支持は下がってくるのではと言われています。

 

その一方で、ドイツの公共放送NDRのとある番組は「"Nicht Ausländer, sondern Arschlöcher belästigen Frauen."(女性を苦しめたのは外国人ではない、大ばか者だ)」とのメッセージを発し、これを支持する人もいます。

 

Arschlochは割と下品な言葉なのでここでその意味を書くのは控えて、Arschlöcherは「大ばか者」とでも訳しておきました。

 

確かに、難民が悪いのではなく、難民の一部が犯罪を起こしているだけに過ぎません。犯罪を起こしていない難民も「被害者」なわけです。

 

 

ドイツがはらむ危険性

 

昨年までメルケル首相の2017年の総選挙での再選はもし選挙に出るのであれば確実視されていたそうですが、今はどうかわかりません。

 

しかし今以上に経済が悪くなり、ナショナリズムの機運が高まり、極右の候補者が支持されることがあれば、ドイツは同じ過ちを繰り返してしまうのではないかと僕は考えてしまいます。

 

経済危機→ナショナリズム→ナチ党およびヒトラーの台頭

 

というのはドイツにおける黒い歴史です。内部および外部に敵を作ることによりドイツ人は扇動されてきた歴史を持ちます。

 

その影響もあって今のドイツの大衆、そしてメディアは割と左寄りとなっています。

 

今後のドイツ

 

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ドイツには今後無制限に受け入れた難民とどのように向き合っていくべきなのかという重大な問題が課されています。この問題には世界中が注目しているはずです。なぜならこの問題をどう解決するかが各国の難民政策に影響を与えることは確実だからです。

 

ここで、ドイツがロールモデルを作れば各国は難民受け入れに積極的になるでしょう。しかしこの政策が失敗すれば、各国は難民の受け入れに慎重にならざるを得ないという状況です。正直、日本にどのように影響を与えるかはわかりません。この難民問題がどっちに転んでも日本に影響を与えることは少ないのではないかとまでも思ってしまうのが悲しいところです。

 

しかし2016年のドイツは今までよりもさらに注目される国となるのは間違えないと思われます。今後のメルケル首相の動向にも目が離せません。

 

さいごに

いかがでしょうかドイツは個人的に好きな国であり、僕の専門の電気電子工学の歴史の半分はドイツが作ったといっても過言ではないのかと感じてしまいます。またこの記事はあくまで僕個人の意見であり、客観性を書いている箇所があるかもしれません。さらには間違っているところがあるかもしれません。もし意見などがございましたらコメント欄にどうぞ。