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日本の大学生は世界一勉強をしないって誰が決めたの?

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日本の大学生は世界で一番勉強してないとかたまに言われますけど。

どこ情報なんですかね?っていつも思います。

例えばこういう本があったりします。

この本には

大学が増える→成績の基準があいまい→いい成績をとっても意味がない→勉強しなくなる

という負のスパイラルが生まれると書いています。

こういった記事もあります。

toyokeizai.net


いや~でもそんなことないでしょ。これがあてはまるのは一部の学生では?

僕は日本人学生は世界的に見ても頑張っていると思うのですが。

ということでそう考える理由について述べたいと思います。

日本の就活制度と大学生の関係


3/1から就活が本格的に始まりましたが、いわゆるリクナビマイナビに登録してエントリーしていくといった就活をする人はどちらかと言えばマイノリティーでしょう。というのも日本の大企業は推薦制度で多くの人材を確保しているからです。

推薦制度とは、大学の学部や学科に求人を出して、大学が学生を紹介するという制度です。企業側は採用コストを大幅に減らすことができますし、大学側も学生に職を紹介できるので、お互いにWin-Winな制度だと思います。

日本のメーカーを始めとする企業の全採用数の7割程度はこの推薦制度を使ったものでしょう。

しかし、推薦制度は各学部学科によって枠が決まっており人気企業には多くの学生が殺到します。

じゃあその時どうやって推薦状を割り振るのでしょうか?

それは多くの場合“成績順”です。

なので、行きたい企業に行くために学生は少しでもいい成績を取るために勉強をしなければなりません。

「自分のしたいことができる企業に行くために、つらくても勉強を頑張る」というシステムなんですね。

日本の大学制度とは素晴らしいシステムではないでしょうか。実態としてはケツをたたかれて勉強しているのかもしれませんが、本人の強い意志で勉強をしていると解釈することもできます。

よくご年配の方が、最近の若い者は遊んでばかりだと言っていますが、それは自分たちもそういった遊ぶ場にいるので学生を含めた若年層が目に付くだけなのではないでしょうか。

田舎のキャンパスにある大学で勉強をしている人間なんて普段目につかないのでしょう。というよりそもそも接点がないと思います。

それで、バイトやサークルで遊んでいる一部の学生が日本の大学生のイメージとなっていくわけです。日本はメディアもどちらかというと左寄りですしね。日本の学生はこんなに勉強していると報道しても何も面白くないですが、日本の学生はこんなに勉強しないと報道すれば国民は注目してくれます。

だから日本の学生は世界一勉強していないというトンチンカンなことがささやかれるのではないでしょうか。

世界的に見ても日本人は結果を出している


いやさっきまでの話は民間企業だけだろと突っ込む方もいるかもしれません。

でも日本の大学は世界的に見ても多くの成果を出してきたわけです。

例えば2000年以降の国別のノーベル賞受賞者は米国に次いで2位なんです。

digital.asahi.com


これは日本の大学のレベルが世界的にもみてのトップレベル、というよりトップに近いということが言えると思います。

日本人はそこまで、要領のいい人種ではないと僕は思います。

世界一勉強しない日本人が、世界トップレベルの学術レベルであるなら、日本人はどれだけ天才なんだ?ってなりませんか。

でも日本人=天才というイメージはありませんよね。

世界的に見ても、ユダヤ人=天才というイメージはあるのかもしれませんが、日本人はどちらかというとコツコツ成果を出すタイプだと思われているはずです。

だからこういった結果をみると日本人学生は世界的に見ても勉強を頑張っていると捉えることができるはずです。

まとめ


多くの日本人は大学で多くのことを学んでいます。でも一部の学生が全く勉強しないので、統計的には勉強時間などが下がっているだけではないでしょうか。

勉強しない学生も大学に学費を支払っているので、大学としては貴重な財源です。

しかし、もっとマクロに見ると学費を払ってくれるより、早く働いて税金を納めてくれたほうが国としては助かるわけです。そこらへんに文科省は気づいたのでしょう。勉強させない大学の数と勉強しない学生数を大幅に少なくすることを思いつきました。それが特定の学部、学科を廃止するという方針に現れているのでしょう。勉強をする学生をこれ以上増やすより、勉強をしない学生を減らすほうが簡単ですからね。

国は大学について何もわかっていないという人がたまにいますが、これからどんどん改革を進めていくのではないでしょうか。そして10年後、20年後にちゃんとした統計を取れば結果は違ったものとなっていると思います。

世界一勉強している日本人学生と報道される日がいつか来てほしいですね。

ちなみに僕はそこまでのまじめ君ではないので、10年後、20年後にこういう報道がされたら耳が痛くなっているかもしれませんが

山崎豊子作品を読もう

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本を多く読む人ではないのですが、それでも多少の本は読みます。

その中でも、特に山崎豊子が好きなんです。

山崎豊子の本では、主人公には信念があって不器用なりにもその信念に従って生きていくという姿に心を打たれます。一応フィクションではあるんですが、それぞれの物語にはモデルとなる人物がいて、小説なんですけど「事実は小説よりも奇なり」という感覚に陥ります。

そこで、山崎豊子女史の本の多くを読んだ僕が、山崎豊子を読んだことがない人に向けておすすめの本をランキング形式で紹介します。

山崎豊子作品おすすめランキング

4位:暖簾

暖簾(のれん)とは今風の言葉で表すとすれば「ブランド」だと思いますが、どのようにブランドを作り上げ、それを守っていくのかについて考えさせられる作品です。昔の大阪商人は昆布ひとつでもこれだけ手間暇をかけてブランディングしていたのかと思いました。

3位:沈まぬ太陽

当時のJAL内部にあったであろう傲慢さ、腐敗などの黒い部分を描いています。主人公、恩地元は労働組合の委員長を押し付けられるのですが、愚直な彼はそこで頑張ってしまい会社から目をつけられ、明らかな左遷人事で海外を転々とさせられ、ろくな仕事もさせてもらえないまま飼い殺しにされます。しかしそのような仕打ちを受けても会社は辞めず、ついに日本への帰国を果たすのですが、そこにジャンボ機墜落事故が起こり…

ジャンボ機墜落事故とは日本航空123便墜落事故のことです。この事故に関してボーイングに非があるのだろうなと僕自身は感じるのですが、当時の日航にも傲慢さや驕りなどがあり、ただの不運な事故と片付けるのはどうなんだろうなと感じました。

これの主人公にもモデルがいるのですが、読んだときはこんな不器用な生き方ができるのかと思いました。僕だったら会社を辞めちゃうかもしれません。ただ腐敗した組織を辞めても社会的には何も解決しませんど。

2位:不毛地帯

伊藤忠商事の繁栄について描かれています。繊維系の商社が、どのようにして財閥系の商社と肩を並べるまでになったのかがストーリーを通じてわかります。商社と言われるとクリーンなイメージはありませんが、やっぱり裏ではこういうことをやってきたのかなーと考えさせられます。主人公は戦時中は大本営作戦参謀で、戦後シベリアに抑留となり、帰国後伊藤忠商事会長となる瀬島龍三氏がモデルとなっています。

1位:大地の子

僕の中では一番おすすめの本です。中国残留孤児である陸一心(ルー・イーシン)の半生を描いた本です。育ての親の教育が本当に素晴らしく、値は繋がっていないのに親子の愛があり涙なしでは読めません。また主人公が優秀な技術者であり、厳しい環境で育ったにも関わらず人格も素直で、国の為に奔走するという姿に心を打たれます。僕は自らの不遇を嘆きたくなったときはこの「大地の子」を読むようにしていて、このような人間になりたいなといつも思います。

女史はこの取材を行うために、胡耀邦総書記に3回面会し、取材許可を取って当時外国人に開放されていない農村地区をまわり300人以上の戦争孤児から取材したそうです。取材をしていて涙が止まらなかったそうです。確かに敗戦で置き去りにされた子供たちには何の罪もありませんからね。

途中までしか読んでいない本

白い巨塔

これは本を読む前に平成版のドラマを見てしまったので、どうもなんか主人公のイメージとぴったしこないというか、唐沢寿明が演じていた財前五郎とはイメージが違うんですよね。本で描かれている表面的には豪快な感じの財前五郎よりもドラマ版の財前五郎の方が好きだったので途中で読むのをあきらめてしまいました。ただし浪速大学には親近感がわき好きなのですが。

華麗なる一族

これも読んだような、読んでいないような、キムタクのイメージが強すぎて。でもなんかドロドロしていて、読んでいて(見ていて?)つらかったです。もちろんこういう人間のエゴみたいなところが山崎豊子作品のテーマなのかもしれないですけど。僕はやっぱり「不毛地帯」や「大地の子」みたいなハッピーエンドの作品が好きですね。

仮装集団

これも読めていません。物語の全容も知りませんし、多分前ふりのところしか読めていないのだろうと思うのですが、何しろこの部分が長くて、途中で読むのをあきらめてしまったという(笑)。音楽の話なのであまり興味が持てずに集中できなかったのが理由かなと思います。やっぱり主人公に感情移入できないと読み切ることは難しいですね。

さいごに

全体を通して、山崎豊子作品には大阪を舞台としていることが多いので、大阪在住の僕には知っている地名などもありそこらへんも含めて感情移入しやすいのかなと感じるのですが、やっぱり目の付け所が鋭いというか、徹底した取材をして本を書いているんだなと思います。山崎豊子女史は3年前にお亡くなりになりましたが、それを知った時は大学の教室で虚無感を覚えました。もう山崎豊子作品の新作は出ないのかという寂しさですね。でも作家は死んでもなお多くの人に読まれ続ける素晴らしい職業だなと感じました。

卒業論文を終えて卒論を書くメリットについて考えた

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卒業論文がやっと終わりました。理系大学生の卒業論文って、割と修士論文までの通過点ですので、大学によってはそこまで重視されていないところもあると思います。

僕の通っている大学では、院試の方が重視されているような感覚です。院試は1割~2割程度が不合格になる一方で、卒論発表が不合格だったり卒論が受理されなかったりするということはほとんど聞いたことがありません。

文系学生の卒論提出は割と早いイメージですが、理系学生は2月の末、遅いところだと3月の末に提出したりします。僕も文系の暇人大学生が卒業旅行に行っているのを横目に、パワポを作ったり、アブストラクトを作ったり、卒論書いたり、発表練習をしていました。正直嫉妬ですよね(笑)

また2回ほど教授の前で発表練習しましたが、各回一時間ほどのフィードバックをいただき、ボコボコにされ、精神的にもきつかったです。

と愚痴ったところで、卒論を書く意味って何なんでしょうか?

卒研を通じて多くのことを学び、アウトプットをしてきたので、卒論を書く意味について自分なりに考察します。

教授に発表をフィードバックしてもらえる

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大学生になると人前で発表するという機会は増えると思いますが、ほとんどが自己流です。もともと上手な人はいいですが、下手な人は下手なままです。就活の時期になって自分のプレゼン能力の低さを認識してもその改善は難しいですし。なにより何が悪いのかというのがわからないと思います。意識の高い学生同士でフィードバックをしあってもたかが知れています。大学生という狭いコミュニティーしか知らないのですから、そのような価値観では為になるアドバイスが出ることは難しいでしょう。

しかし、大学教授は世界中を飛び回り、数多の学会に出席していますし、企業の人と共同研究をしたり、科研費を取ってくるために、自分の研究の見せ方について工夫を凝らしています。たとえ授業は面白くなくても、学会用のポスターやパワポを見ると多くのアイデアが盛り込まれており、やっぱり教授になるような人間はそういった能力も秀でているのだなと感じます。

そういった教授に、時間を取ってもらってフィードバックをしていただける機会と言うのは大学生でないと持つことはできないでしょう。

たとえ非常勤講師でも大学で1コマ90分教えるのであれば、その時給は1万円を超えるでしょう。ましてや常勤の教授です。そのような時間を割いてもらえることは恵まれた環境であることは間違いありません。

僕は毎週のミーティングで5分から10分ほど進捗を報告してきましたし、6分の卒研発表に対して、1時間のフィードバックを2回ほどもらいました。また、本番は十数人の教授陣の前で発表するという機会が与えられます。質問も3つほど飛んできて、大変に貴重な機会だったと思います。

他人に熱意が伝えやすい

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卒論に限らず、これは研究全般に対して言えることかもしれませんが、研究をして論文を書くという行為は、自分の熱意を他人に伝える手段となりえます。

例えば、就活などで「あなたのやりたいことは何ですか」と言われたとき。

「これがやりたい」と言うのを相手に伝えるのは困難であることが多いです。

メーカーを志望する文系の学生は志望動機などを考えるのは難しいと思います。ありふれた志望動機では、じゃあなぜ工学部とかに進まなかったの?と言われた時点で何も言えないからです。

しかし、大学および大学院でこういう研究をしてきたので、御社のこういう事業に興味を持ちして、御社を志望しました。と言えば論理的ですしなにより説得力があります。

一例として、「家のパソコンが○○製で、故障もなく、高品質だった」という志望動機よりも、「大学でスマートグリッドについて研究してきたので御社のインフラ事業に興味がある」と言った方が説得力がありますよね。もちろん家のパソコンがどうこうなんて言う人はいないでしょうが。

自分の自信につながる


大学に4年も通っていて、大学生が成し遂げられることは限られているはずです。しかし、卒業論文を苦労して書き上げるという行為は大学でこれを成し遂げたと胸を張って言うことができますし、今後の自分の自信につながるはずです。つらい分だけその研究は世の中の役に立つでしょう。逆に楽に書くことができたのならばそれは自己満足の卒論に過ぎないのではないでしょうか。また社会に出て、自分と似た分野の研究をしてきた人は話が合うはずです。またその苦労を共有することができ、戦友のような感覚になりすぐに意気投合できるはずです。

さいごに

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確かに今の時代、本や論文を読んで、図書館や研究室に籠って卒業論文を書くなんて、時代遅れかもしれません。インターネットで多くの情報は手に入りますし、それらを読んでいれば情弱になることはありません。しかし今後は自分で発信することが求められてきます。卒論と言うのは論文を書く、アブストラクトを簡潔にまとめる。そしてプレゼンをして他人に理解してもらうというスキルを身に着けるいい機会だと思います。研究室の同期と切磋琢磨して刺激を得ることもできますしね。下手に途上国などにインターンシップなどに行くよりよっぽど成長できると思いますよ。

LIGOが重力波を観測、アインシュタインの予言は正しかった

アインシュタインが100年前に存在を予言した「重力波」の直接観測に成功したそうです。

カリフォルニア工科大とマサチューセッツ工科大などでつくる研究チーム「LIGO(ライゴ)」が重力波の観測に人類史上初めて成功しました。

LIGOってなんだって思うかもしれませんが、Laser Interferometer Gravitational-Wave Observatoryの頭文字を取ったものであり直訳すれば「レーザー干渉計重力波天文台」とでも言ったところでしょうか。

2002年から2010年まで重力波の観測を試みていたそうなのですが、結局観測することができずに、その後施設を数年停止させて大幅なアップデートを行って昨年それが終わったそうです。その結果2016年2月11日に重力波を検出することに成功したと結論付けました。

その重力波って何がすごいのってなるでしょうが、これは100年前にアインシュタイン一般相対性理論に基づいて予言した理論なんです。100年前に提唱した理論がいま正しいということがわかるってすごくないですか。

この大ニュースは2016年2月11日に発表されたのですが、実際に観測したのは昨年9月14日のことです。米西部ワシントン州と南部ルイジアナ州にある二つの大型装置LIGOで(まぁいわゆるレーザー干渉計です)観測されました。ノイズを除去する為にフィルタをかけたり、元のデータを解析するのに5ヶ月かかったということですね。例えばヨーロッパに欧州原子核研究機構CERNという実験施設があるんですが、そこでの実験も解析に何ヶ月も要するとガイドの人が言っていました。

一般的に、光や電波を観測することによって宇宙を観測することはできますが、重力波を調べることによって宇宙誕生初期の情報を知ることができると言われています。だからノーベル賞級の発見なんでしょうね。

レーザーを研究している身分としてはこういったレーザーが世の中の役に立っているということを実感することができ大変うれしいです。まぁもちろん僕みたいな人間は何もしていないのですが(笑)

著名人やさまざまな機関もこのニュースを祝福しています。

FacebookのCEOマーク・ザッカーバーグ

Scientists just confirmed the detection of gravitational waves. This is one of the biggest discoveries of modern...

Posted by Mark Zuckerberg on 2016年2月11日

アインシュタインは彼にとってのヒーローだったようですね。

ドイツ政府

Das Aufsehen war groß, als Albert Einstein vor 100 Jahren in seiner Relativitätstheorie von ihnen schrieb: Wellen, die...

Posted by Bundesregierung on 2016年2月11日

Gravitationswellen‬ entdeckt 「重力波が発見された」

Er hatte recht!「彼の言ってた通りだった」と

アインシュタインはドイツ出身ですしね。

ドイツの研究施設も手伝っていますよと、ちゃっかり宣伝ですね。

Twitterでも

アインシュタインの言ってた通りだ!

100年前に予言してその結果、みんながアインシュタインが正しいのか調べるために研究して、でもやっぱりアインシュタインは正しかったんですね

日の丸パソコン事業に思う

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東芝富士通VAIOがパソコン事業で統合するみたいですね。


素人的には統合して何か変わるのかってところですが、日本企業はどこも本体からパソコン事業を切りたいのでしょう。それだけ日本のパソコンメーカーは苦境に立たされているということです。電気系の技術者はどんどん自動車メーカーに流れていくんでしょうね。自動車メーカーもエレクトロニクス化、モーター化、自動運転化へと進むにつれて電気系技術者が必要になっていくからです。

個人的にはもうこれは海外にブランドごと売っちゃえば?って思うんですけど。

過去に欧米企業はパソコン事業を海外の企業に売ってきました。パソコン事業は先進国では難しいということを早くから感じていたんでしょうね。日本はジリ貧の業界で薄利をあげていくことに美徳でも感じているのでしょうか?

というか統合してもそれぞれのブランドを作り続けるってどうなの?って思います。もちろんそれぞれのブランドを築くために多くの投資をしてきたわけで、そう簡単に手放せないというのはわかるんですが。例えばブランドをVAIOに統一して残り2つは売っちゃうとかすると、東芝富士通陣営が猛反発するんでしょうね。でも新製品を3つのブランドで作り続けるってのもおかしな話だと思います。

というわけで、この記事では欧米のパソコンメーカーがどのような戦略をとったのかを踏まえながら今後の日の丸パソコンメーカーがどのような方針を採ればいいのかを探っていきます。

富士通シーメンスの例

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(引用:Fujitsu Siemens Computers – Wikipedia

シーメンスSiemens(ドイツ語ではジーメンス)は一時期、富士通合弁会社富士通シーメンス コンピューターズ」を作っていました。シーメンスとしてもパソコン事業のリスクを軽減したかったのでしょう。

その後、シーメンスは利益率の高い事業しかやらないという事業集中の方針を掲げて、シーメンスにパソコン事業を売却することにしました。

もちろんシーメンスとしては、重電やインフラ、ヘルスケアにシフトしていきたかったので、専門外のことは富士通に任せたいということだったのでしょうが、結局その選択は正しかったのでしょう。

富士通はパソコンを得意としていたので、業績のいい時に売却するということはさすがにできなかったでしょうが、自社では生産せずに海外のOEMメーカーに製造してもらうというくらいのリスク軽減はできたのではないでしょうか。

IBMの例

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(引用:IBM - Wikipedia

ThinkPad」と言えば昔のIBMブランドのパソコンですが、今はLenovoのブランドですよね。これもIBMLenovoにブランドごと売却をしたからです。IBMはコンサルなどのビジネスソリューションにシフトしていっており、自社で生産は行わない方向です。また研究開発は積極的に行っているようで、特許使用料だけでもかなりの利益を上げています。もともとIBMは研究開発型の企業ですし、昔は松下電器IBMのパソコンなどのOEM生産をしていましたしね。調べてみると「OEM: Original Equipment Manufacturer(相手先ブランド名製造)」という言葉自体もIBMによる造語だそうです。

ヒューレットパッカードHPの例

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(引用:ヒューレット・パッカード - Wikipedia

シーメンスIBMの例は、海外に売り渡したことによって結果的に良かった例ですが、合併することによって世界一のパソコンメーカーへと上り詰めた会社もあります。ヒューレットパッカードです。HPはコンパックコンピューターを買収して結果的にそれは成功だったと思います。しかし結局は販売台数でのちにLenovoに抜かれますし、今後パソコン事業から撤退することもありうるのかもしれません。今後のHPの方針にも注目です。

今後日本のパソコンメーカーはどうすればいいのか?


とりあえず生産はせずに、研究開発に特化していくことが重要だと思います。あとはコンサルティング業ももっと拡大していくことが重要かと。最近流行のビジネスソリューションやテクノロジーソリューションと言った分野ですね。でもコンサルって言われてもピンと来ないですよね。多分日本の大手電機メーカーに勤めているような方々って「コンサルは虚業だ」みたいに感じている人が多いんだと思います。だから比較的わかりやすい事業に固執するのかなと。でも素人目にもわかりやすい事業って今後は発展途上国がどんどん伸びてくるのは見えているわけで、人件費が違うので途上国のメーカーに勝てないのは誰でもわかるのかなと。付加価値の高いソリューションを提供していくしかないです。言うのは簡単ですが、それが難しいんでしょうね。

さいごに


日本のメーカーは、最近オールジャパンで戦っていこうとなっており、新日本製鐵住友金属工業の「新日鐵住金」への統合を始め、ソニー東芝、日立の液晶部門が統合した「ジャパンディスプレイ」など多くの企業が統合しています。最近でも石油業界で出光と昭和シェル、JXと東燃ゼネラルなどの統合が決まっており今後こういった日本企業同士の統合は増えていくと思われます。しかし統合したからと言って安泰ではなく、短期的に業績は上向くでしょうがそれからはどうなるかはわかりません。ジャパンディスプレイJDIの業績が決して良くないのはご存知の通りです。でも事業の赤字という傷を舐め合うくらいなら統合なんてしないほうがましです。

国立大学の授業料は安くはないけど電気代にすらならないよという話

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学費が安いはずの国立大学の授業料が年々上がってきているということが話題になっているようです。

b.hatena.ne.jp



僕も現役の大学生なので他人事ではないのですが、大変ありがたいことに両親に授業料を払ってもらっているので、それほど授業料について考えずに大学生活を送れています。

親としても授業料が高いと口をうるさく言うことはないですし、むしろ国立理系だったら安いと言っています。だからそんなもんなのかという認識です。

国立の授業料はほんとに高いのか?

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確かに年間53万8000円の授業料はポンと払える金額ではありません。しかしその数倍の税金が投入されているわけですから文句は言えないというのが僕の意見です。

例えば盲腸で入院して手術した人が、自己負担で10万円の請求をされたとします。高いなーとは感じますが、自己負担分は3割であり残りの20万円以上は税金から支払われているわけです。むしろ30万円以上の医療費を全額自分で払わなくてよかったという安心感の方が強いと思います。

僕はいま大学4年生ですので、研究室に配属され卒論を書いていますが、研究室自体は研究センターという大型の施設でいわゆる研究所のようなところにあります。規模としては200人程度だと思いますが、年間の電気代は数億円ほどだそうです。

例えば年間の電気代が2億円だったとした場合、200人で割れば一人当たり年間100万円です。これは学生一人の年間授業料の約2倍です。また研究室ではひとり一台パソコンが支給されますし、ひとりあたり数千円から数万円するソフトが支給されたりもします。マイクロソフトのオフィスもいつでもダウンロード、アップロードができます。印刷代も意外とバカになりませんが、学生が個人でプリント代を支払うこともありません。

また卒論を書くにあたって、図書館を利用しますのでその電気代、維持費も当然税金から支払われているわけです。しまいには推薦という制度で就職まで世話をしてくれることを考えると決して高い投資ではないように思えてなりません。

奨学金が充実していないことは問題か?


奨学金が充実していないということも問題に挙げられていますが、年間の授業料が数百万円もするアメリカなどと比べるのもおかしい話です。先進国の中では日本はドイツやフランスに次ぐレベルで高等教育の授業料が安い国なのではないでしょうか。ドイツやフランスで大学やグランゼコールに行く人は本当に少数精鋭のエリートなので、高等教育の学費が無料でもやっていけるだけだと思います。

大学全入時代の日本においてあの授業料でやっていけるほうが不思議です。また本当に困窮している学生にはちゃんと給付型の奨学金があります。アメリカだって卒業時に借金がないほうが少数だと思います。すぐに借金を返したいから、戦略コンサルなり、投資銀行で働くんじゃないですか?日本人も給料の高い会社に入ってすぐに返せばいいのではないでしょうか。

私立と国立の授業料に開きがないのは問題か?


また私立の補助金を少なくして、国立に回せばいいのではとも書いていますが、現状でも私立理系の授業料は150万程度であり、多くの負担を学生及び学生の親に強いているのでこれ以上授業料を引き上げるのは不可能だと思います。

また国立と私立で授業料の開きがあるのは医学部ですが、結局慶應以外の私立医学部はお金持ちの家庭じゃないと入れないっていう認識がありますよね。結局そうなってしまっては大学の意義と言うものが薄れていってしまうのではないのでしょうか。

授業料が年々上がってきていることは問題か?

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国公立大学の授業料自体が高いか安いかではなく、年々上がってきていることが問題だという方もいるでしょうけど、それは大学で行われている研究自体がどんどん高度かつ複雑なものになっているのだから当然ではないでしょうか。

コンピューターはその発明以来ムーアの法則に基づいて18か月で2倍の性能になってきたわけです。1年半で2倍の技術進歩があるのであればそれだけお金がかかるのは当たり前なのではないでしょうか、18か月で研究開発費が2倍になったなら納得です。もちろんすべての技術がコンピューターと同じ進歩で進んでいるわけではないでしょうが、40年で15倍になったというのは割とスローペースなのではないでしょうか。つまり日本の研究者はかなりの低予算で結果を出しているのだと思います。

ムーアの法則に基づけば40年で約1億倍(=106,555,245倍)ですからね(笑)

40年で授業料が1億倍になったら大変ですが。

さいごに

日本の国立大学の授業料は安くはないんだけど「割安」っていうのが僕の印象です。学部によって授業料が変わることもないので、医学部や工学部に進学しても余計にお金を払う必要はありません。日本の大学制度は問題点をよく指摘されますが、高等教育のシステムとしては立派なものであると僕は考えます。(もっとおかしい国はいくらでもあります。)もちろんそのひとつひとつの大学の内部では、さまざまな問題があり辟易してしまうこともたびたびあるのですが。

青色発光ダイオードの話をしよう

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突然ですが、青色発光ダイオードって知っていますか?

発光ダイオードは英訳するとLight Emitting Diodeなので、その頭文字をとってLEDと呼ばれています。

404特許を巡る中村裁判、そして2014年のノーベル賞の受賞と前世紀から今世紀に亘ってニュースに取り上げられる機会が多かった発明だと思います。

でも青色発光ダイオードの何がすごいのかって言われても答えられる人は少ないのではないでしょうか。ノーベル物理学賞を受賞した業績の中で、技術的な話云々を除けば比較的わかりやすい発明だと思いますが、何のためにこのような研究をしていたのか、どのように応用がされているのかなどという話はそこまで話題になってないのかなと感じます。

日本のマスコミは、こういった素晴らしい賞の授賞理由とかよりもその研究者の人柄や考え、行動力を取り上げがちだと感じます。もちろんほとんどの記者にとっては専門外のことでしょうし、技術的な話をされてもわからないし、読者や視聴者も興味を持たないってことで人柄や行動にスポットライトが当てられがちです。

ラグビーの五郎丸選手がマスコミに良く取り上げられるのも同じ理由だからだと思います。彼のルーティンは良く取り上げられますが、彼の技術の何がすごいのかを取り上げられることは少ないのではないでしょうか。もちろん彼のルーティンのおかげで多くの方がラグビーに興味を持ったので、マスコミの報道が悪いというわけではないのでしょうが。

話がそれましたが、技術的な話を抜きにしてノーベル賞受賞者の人格や行動ばかり報道していては将来研究者になりたいという少年少女が増えると思いません。技術の話を子供でも分かりやすいように解説して初めて科学技術に興味を持つのではないでしょうか。

前置きが長くなりましたが、学部で電子情報工学を学び、大学院でも電子工学専攻に進学する予定の僕が技術的な話も多少は踏まえながら青色発光ダイオードについて解説していきたいと思います。研究自体は全然違うことをやっているのですが(笑)

なぜ青色発光ダイオードがこれほど取り上げられるの?

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僕たちは日常的に照明を使っていますよね。今や照明なしで生活はできないほどです。

ろうそくの炎→ガス灯→白熱灯→蛍光灯→発光ダイオード(LED)

と照明用の光源は発展を遂げてきました。重要なのは白色の光源であることです。橙色の光源もありますが、橙色の光源は夕日の色ということでリラックスできるという理由があるらしいです。で、白色光というのは理論的にはすべての可視光の波長を均一に含んだ光であり、物体に白色光が当たった時に特定の波長の光を吸収するので、人間の目には吸収されずに反射した光が物体の色として見えるわけです。これが単色光だとそうはいきません、物体の色の判別がつかなくなってしまいます。青いライトを当てるとご飯も青く見えますよね。だから白色に近い光源が必要とされているのです。

そしてこの照明用の光源は効率がよくよりエコで便利なものへ進化を遂げてきました。

赤色発光ダイオードは1980年ごろには実用化されていましたが、青色発光ダイオードの開発は20世紀中には不可能と言われていたんです。また赤色発光ダイオードの次に黄緑色が開発され純緑色ではないものの、青色発光ダイオードが発明されれば(色の三原色RGB:R=Red,G=Green,B=Blue)が実現されるので白色の発光ダイオードが作ることができるとされており、青色発光ダイオードがいかに重要だったかわかると思います。

ここらへんを知っている人は多いのですが、あまり知られていないこととして

青色発光ダイオードだけあれば疑似的な白色ダイオードが作れるんです!!!

青色と補色の関係にある黄色の蛍光体青色発光ダイオードを組み合わせることによって、白色に見える発光ダイオードLEDを作ることが可能です。これってすごくないですか?赤色発光ダイオードと黄緑色の発光ダイオードができたからあと青色発光ダイオードを作れば白色光ができるって考えられていたのに、青色発光ダイオードだけで白色が作れてしまう。赤色必要じゃないじゃんってなりますよね(笑)ちなみに余談ですが赤色LEDの実用化にも日本人が絡んでいますよ。

手元に白色のLEDがあったら見てみてください、普段使っている分にはあまり気にしないですが、蛍光灯に比べて若干ギラギラしているというか、眩しすぎるというか、若干青みがかった色になっていませんか?特に粗品とかでもらったりする安物のLEDはその傾向が強いと思います。青色発光ダイオードが使われているからなんですね。

よくマスコミで光の3原色とか取り上げられていましたが、現在も多くの白色LEDはこの黄色の蛍光体を組み合わせる方式で、世界初の白色LEDもこの方式です。なんで青色だけこんなに取り上げられるのかって疑問だったかもしれませんが、こういう理由があったんです。ちなみに純緑色のLEDは青色LED発明の後に発明され青色LEDの技術を使ってできています。やっぱりすごいですね青色は。

青色発光ダイオードってどうやって作るの?


ざっくりと言うと、サファイヤなどの基盤の上に結晶を成長させてそれを小さく切り取ってそれに微小電流を流すと発光するということになります。言うのは簡単かもしれませんがこれがかなり難しく、結晶を作ることは赤崎勇、天野浩両氏によってできていたのですが、基板上に結晶を成長させることが難しく、それができるようになったのが中村修二氏が発明したツーフローMOCVD装置ということになります。でもこういう話はよくマスコミでも取り上げられていますよね。

今後期待される光源は?

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LEDはエレクトロルミネセンス(EL)効果というものを利用していて、これ以上の光源はもう出てこないと思います。ただし現状のLEDでは眩しすぎたり、青白かったりとさまざまな問題があり、研究開発はどんどん進んでいくと思われます。中でも面白いなと思うのは有機EL(Organic Light Emitting Diode:OLED)ですね。普通のLEDは小さく切りとった粒が発光するので広範囲にわたって明るくできないのですが、有機ELは発光面を作ることができ、LEDよりも穏やかでより白っぽい白色(日本語が変ですが)を作ることが可能です。有機物が光るっていうのも興味深いです。現状韓国の方が進んでいると言われているのですが、こういった先進的な研究には国もどんどん補助金を出していくべきだと思います。どんどん実用化していくといいですね。